【開催リポート】多世代交流拠点「たすけあいハウス」で認知症テーマに「旭区中白根リビングラボ」フューチャーセッション開催

たすけあいハウス(多世代交流拠点)(横浜市旭区中白根4)で10月14日、「旭区中白根リビングラボフューチャーセッション」が開催されました。

 

旭区中白根にある「たすけあいハウス」は、中白根地区に住む柳澤智敬さんが、現在使用していない家を地域に開放した、地域住民が集える場です。毎月第2日曜日に開放され、集まった地域住民がさまざまなテーマについて語る場や、読書会やサークル活動の場となっています。

10月の開放日である14日(日)には、旭区中白根リビングラボ主催の「旭区中白根リビングラボ フューチャーセッション」が行われました。空き家や空き店舗が目立ち始め、後期高齢者のケアが地域の大きな課題になりつつある中白根地区。今回の「旭区中白根リビングラボ フューチャーセッション」では、「認知症を支えるための地域のセーフティネットのあり方を考える」をテーマに、旭区中白根地区の高齢者が抱える課題と高齢者を支えるための社会資源のあり方について、地域住民間で意見交換が行われました。

当日集まった23名の参加者は、地元の民生委員や児童委員など、普段から地域社会で高齢者に対して寄り添う実践を行う人が多く、認知症に対する新しい地域ケアの仕組みづくりについて、実際に認知症の高齢者をケアした経験に裏付けられた実践的なアイデアが出されました。

出されたアイデアに共通していたのは、花壇づくりや読書会など地域住民が楽しく気軽に参加できる活動を続けること、お互いに自然な形で声を掛け合い、助け合える関係を築いていくこと、そのことが地域住民が共助の観点から成し得る最も有効な認知症の対応策であり、予防策ではないのかということでした。

2時間弱のフューチャーセッションの後、参加者たちは「課題解決に向けてとても有意義な時間になった。今回の意見を地域に還元できるようにしたい。」など感想を述べていました。

 

▽たすけあいハウス(多世代交流拠点)
「たすけあえる」地域を作るために家を開放しています。地域の人に愛される家を目指して活動しています。

『空き家を活用して居場所づくり』(タウンニュース:2018年6月21日掲載)

 

▽旭区中白根リビングラボ

上白根地域ケアプラザが中心になって、住民や企業、NPO行政が連携し、「認知症を支える」を切り口に超高齢・人口減少社会における新しい地域での暮らし方を生み出していくためのプロジェクトです。

 

▽リビングラボ

住民や企業、自治体、大学など様々な主体が協働し、暮らしを豊かにするためのモノやサービスを生み出したり、より良いものにしていくための活動のことです。様々な人が対等に議論しながらアイデアを出し合ったり、実生活の中でモノやサービスを使ってみることで新たな価値の創造が期待できるとされています。