西武東戸塚店で、福島県飯舘村の女性らがつくる「までい着」展示販売会

東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所の事故で、全域が避難指示区域に指定された福島県飯舘村の復興支援企画の一環として、3月7日・8日の2日間、百貨店「西武東戸塚店」(JR東戸塚駅前、横浜市戸塚区品濃町)で「までいをまとう」販売会が開催されます。同村の女性たちが直接店頭に立って、手作りの作務衣、小物など50アイテム、約3000点を販売し、横浜の市民に直接、「福島の今」を伝えます。

「までい」とは、飯舘村の方言で「丁寧に」「心をこめて」などを意味し、震災前の村づくりのコンセプトにもなっていた言葉です。この販売会は、福島市の仮設住宅・松川団地に拠点を置く「いいたてカーネーションの会」主催し、製作・販売も手がけています。現地からは8人、そのほか支援者らを含めると約20人が両日、参加します。

この販売会は、同店としては初めて、東日本大震災被災者と企画から直接関わった復興支援イベントです。「セブン&アイ・ホールディングス」が、2012年3月から続けている復興支援の一環でもあります。

販売されるのは、全国から善意で寄贈された着物や布はくを使い、和裁の技を生かして作った 「までい着」と呼ばれる作務衣のような服や布小物です。百貨店のバイヤーや法人外商部の営業、アパレル関連の協力メーカーなど、各部署が連携してデザインや縫製について助言を重ね、「品質が向上するための支援」をしてきました。

百貨店バイヤーら専門家の目で「までい着」のデザインや縫製についてアドバイスを重ねています。
百貨店バイヤーら専門家の目で「までい着」のデザインや縫製についてアドバイスを重ねています。

このイベントを担当する同店の宮浦慶一さんは「自立を目標としている飯舘村の方々に販売の場を提供するだけでなく、『復興被災地の品だから』ではなく『着心地がよいから買う』お客様を増やすお手伝いをしています。持続可能な『なりわい』にしていくためのアドバイスをしている点が、私たちの支援の特徴です。ぜひ、飯舘村の手仕事の良さを手にとって感じていただきたい」と話しています。

なお、飯舘村の風景、仮設住宅内でのまでい着製作の様子を伝える「自立をめざす飯舘村の女性たち写真展」も同時に開催され、約35点が展示されています。会場は、同店7階ファーストブリッジ特設会場です。