9月29日開催 「歴史を生かしたまちづくりファンド スタート記念コンサート」

9月29日、公益社団法人 横浜歴史資産調査会(ヨコハマヘリテイジ)は、横浜に関連している市町村の歴史的建造物等を保存・活用するためにファンド設立の募金活動を開始することを記念し、「歴史を生かしたまちづくりファンド スタート記念コンサート」を、横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1-6)で開催します。

国指定重要文化材、「横浜市開港記念会館」(写真米山淳一)
国指定重要文化材、「横浜市開港記念会館」(写真米山淳一)

ヨコハマヘリテイジは、歴史的建造物に係る専門家の団体、「横浜市歴史的資産調査会」として1988年に発足。2009年6月2日、横浜開港150周年の開港記念日に、一般社団法人化しました。横浜市と連携して歴史的建造物の調査・保安活用に関する研究をし、「歴史を生かしたまちづくり」を推進しています。

「歴史を生かしたまちづくりファンド」は、目標金額3億円です。募金活動の期間は「歴史を生かしたまちづくりファンド スタート記念コンサート」開催日、2015年9月29日から2018年9月。募金は、歴史的建造物をはじめとした歴史的資産の調査・修理・取得・活用・管理などに使われます。

同ファンドは、貴重な歴史的資産が次々に失われていることを危惧し、これ以上の横浜市の歴史的資産の取り壊しを防ぐために設立されました。横浜市は、1988年に「歴史を生かしたまちづくり要網」を制定。全国でも先駆的に、行政がまちの個性として歴史的景観を保全活用してきましたが、近年、松坂屋や、旧三井物産横浜支店倉庫の取り壊しなどが相次ぎました。

ヨコハマヘリテイジ 常務理事・事務局長の米山淳一さんは「今までは、行政が主体で歴史的建造物の保全活用をしてきました。これからは、市民・行政・専門家・企業が、共に『歴史を生かしたまちづくり要網』を仕切り直す、新たなステージです。9月29日以降も、イベント・シンポジウム・コンサートなどを企画していきます。市民のみなさまと、『歴史を生かしたまちづくりファンド』をつくりあげて、自分たちのまちを一緒に守りたい」と話しています。

「歴史を生かしたまちづくりファンド スタート記念コンサート」では、ピアニストの後藤泉さんをはじめ、ヴァイオリニストのクリストフ・エーレンフェルナーさんと、ヴィオリストのヘルベルト・ミュラーさんによるクラシック音楽の演奏が行われます。プログラムは、モーツァルト作曲の「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 KV301」など、他2曲が演奏されます。

後藤泉さんは、桐明女子高校音楽科を経て桐明学園大学音楽学部ピアノ科卒業を卒業。これまでウィーン・フィル首席奏者を始め、海外のトップ奏者と数多く共演。ソリストとしては、小林研一郎指揮日本フィル、井上道義指揮日本フィル、ローマン・コフマン指揮ベートーヴェンオーケストラ・ボン、キエフ室内管弦楽団などと協演。ベートーヴェン交響曲(リスト編曲ピアノ版)に取り組み、3枚のCDをリリース。NHK文化センター青山教室、横浜教室でのレクチャーコンサートや、各地で定期的なコンサートをしています。横浜市では、2012年より毎年1回開催される「コンサートinヘリテイジ」でも演奏し、主催するヨコハマヘリテイジと、横浜の歴史的建造物やまちの魅力を伝えるピアノコンサートをしています。

開催時間は、19時〜。全席自由 4,000円、学生 2,000円(大学生まで)。チケットの売り上げの一部は「歴史を生かしたまちづくりファンド」に寄付されます。詳細はホームページから。