「みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ」で、「アジアポピュラーミュージック講座〜アジア音楽ナマかじり ポピュラー音楽から見るアジア〜」

 

横浜市南区にある「みなみ市民活動・多文化共生ラウンジ」(横浜市南区浦舟町3)で1月14日、「アジアポピュラーミュージック講座〜アジア音楽ナマかじり ポピュラー音楽から見るアジア〜」が開催されました。

この講座は、今年5月に横浜市で開催される「第50回アジア開発銀行年次総会」の関連事業としてみなみ市民活動・多文化共生ラウンジが主催した連続講座で、初回となるこの日は音楽評論家の関谷元子さんが東アジアの音楽文化について講義しました。 アジアポピュラーミュージック講座 - 18

関屋さんは(株)CBS ソニーレコード(現在はソニー・ミュージックエンターテイメント)に勤務後、音楽評論家として活動を始め、現在は台湾を中心とするワールドミュージックの評論家として活動しているほか、音楽祭へのブッキング、エージェント業務も行っています。 今回のイベントでは、大衆文化評論家の指田文夫さんが司会を務め、序盤は指田さんが運営に関わった音楽フェスティバル「ウォーマッド」のライブ映像を観ながら、インドネシアやマレーシアなど、東南アジアのバンド演奏紹介を行いました。「ウォーマッド」はパシフィコ横浜などの会場で1991年から5年間開催されました。

次に、講師である関谷さんが、韓国や中国の音楽文化について曲を流しながら紹介しました。韓国音楽では、韓国のポップミュージックのアーティストが日本に進出してくる過程について説明しながら、今、韓国国内で人気沸騰中の「Twice」や、韓国のポップスの始まりとされている「ユン・シムドク」について紹介しました。

中国では、中国のポップスの始まりとされている「リー・ミンフイ」の曲などが紹介され、文化大革命の影響で中国を逃れたアーティストが香港に渡り、香港で使われている広東語で音楽を作るようになる過程が「サミュエル・ホイ」を例に紹介されました。また、現代の香港ミュージックの例として「ジャッキー・チュン」のライブ映像が流され、講座の参加者たちはライブの規模の大きさとパフォーマンスに驚きの表情を見せました。

アジアポピュラーミュージック講座 - 26台湾では、台湾のポップスの始まりとされているチウチャンの「鳥猫行進曲(おてんば娘行進曲)」や、今では台湾で作られた音楽が中国を席巻しており、台湾が東アジアの音楽の中心になっていることなどが説明されました。 イベント終了後関谷さんは、「今では日本のアーティストたちも台湾で精力的にライブ活動をしていたり、日本に来る中国人観光客向けのツアーの中に中国出身アーティストのライブが組みこまれたりなど、今後日本のアーティストにとっても台湾や中国との関係が重要になってくることが予想されます。中国や韓国の文化に興味を持ったら、ぜひ音楽も聴いてみて欲しい」と話しました。

南区在住で、元横浜市職員の指田文夫さん(大衆文化評論家)が司会を務めました。

この講座は2回の連続講座で、1月21日は、音楽評論家の海上サラーム卓也さんを講師に、西アジアの音楽文化についての講座が開催されます。

詳細は下記から。
http://tabunka.minamilounge.com/news_all/index.php?id=149&lang=